「松山市郊外の市街化調整区域にある実家の土地に家を建てようと検討しています。昔は家が建っていた既存宅地なのですが、許可を取るには行政書士と土地家屋調査士のどちらに相談するのが良いのでしょうか?」
既存宅地での建築をスムーズに進めるためには、『都市計画法の許可(行政書士業務)』と『土地の測量・登記(土地家屋調査士業務)』の両面からのアプローチが効果的です。2つの専門知識が連携することで、より確実で迅速な道が開けます。具体的な要件とともに、そのメリットをお話ししますね。
親から相続した土地や、購入を検討している土地が「市街化調整区域」に入っていた場合、建物の新築や建て替えには細かな基準をクリアしていく必要があります。
しかし、過去の利用状況を公的な資料でしっかりと証明し、行政から適切な許可(都市計画法第43条許可)を得ることで、合法的に家を建てられる道が用意されています。
この記事では、愛媛県松山市における建築許可の仕組みと、許可の鍵となる「市街化調整区域となった時点で既に宅地であった土地(いわゆる既存宅地)」の具体的な要件、そして行政書士と土地家屋調査士のダブルライセンスだからこそ実現できるスムーズな解決方法を解説します。
第1章:松山市の「線引きの日」と第43条許可の基本
都市計画法では、無秩序な開発を防ぐために、都市を優先的に街づくりをする「市街化区域」と、原則として市街化を抑制する「市街化調整区域」に分けています。
市街化調整区域において建物を建築する場合、一定の基準を満たし、都市計画法第43条に基づく建築許可を受ける必要があります。この許可を得るための代表的な根拠が、一般に既存宅地と呼ばれる要件です。
既存宅地として認められるための最大の基準は、「線引きの日」にその土地がどのような状態であったかという点にあります。線引きとは、その地域が市街化区域と市街化調整区域に区分された日のことを指します。
愛媛県松山市において、この線引き年月日は昭和46年(1971年)12月20日と指定されています。
都市計画法の制限がかかる昭和46年12月20日の時点で、すでに建物の敷地(宅地)として利用されていた土地については、既得権を尊重して例外的に建築が認められます。これが既存宅地制度の基本的な考え方です。
第2章:松山市の「既に宅地であった土地」4つの具体的要件
松山市の運用基準において、市街化調整区域となった時点(線引き時)で既に宅地であった土地として認められるためには、次のいずれかに該当する土地であり、かつ、その後現在に至るまで継続して宅地としての要件に該当している必要があります。
現在の現況が更地であっても、以下のいずれかの客観的な資料を揃えることで、当時の状況を証明することが可能です。
- ① 土地の登記簿:線引き時に土地登記簿謄本における地目が「宅地」である土地。
- ② 過去の確認要件:旧都市計画法第43条第1項第6号ロ(既存宅地)の確認を受けていた土地。
- ③ 許認可等の記録:旧宅地造成等規制法や建築基準法などに基づく、宅地的な土地利用を証明する書類が存在する土地。
- ④ 航空写真による証明:財団法人日本地図センターが証明する線引き時点の航空写真で、建築物が存在し、敷地が明確に確認できる土地(簡易な倉庫等は不可)。あるいは、線引き時の写真で造成行為が確認でき、その2年後の写真で建築物が確認できる土地。
また、これらに加えて、予定建築物の最高高さは10メートル以下とすること、区画の分割や統合を行う場合には、1宅地の面積は100平方メートル以上(開発行為を伴う場合は165平方メートル以上)とすること、などの規模制限をトータルで満たすように建築計画を立てていきます。
第3章:行政書士×土地家屋調査士の連携がもたらす大きなメリット
既存宅地を活用した建築計画を形にする上で、「行政書士としての許認可の手腕」と「土地家屋調査士としての測量・登記の専門性」を同時に活かすことは、大きなアドバンテージとなります。
これら2つの視点が最初から共有されていることで、手続きは以下のようにスムーズかつ効率的に進んでいきます。
1. 過去の宅地利用を確実に証明する「公文書調査」
線引き時点で宅地であったことを立証するためには、古い閉鎖登記簿や課税台帳の調査、50年以上前の航空写真の分析などを行い、松山市の建築指導課と事前協議を行います。
これは行政書士が得意とする法的な立証作業ですが、同時に古い図面や登記の履歴を正しく読み解くには土地家屋調査士の視点が活きてきます。両面から精査された確実な資料を揃えることで、行政との事前協議をスムーズに進めることが可能になります。
2. 許可申請の土台となる「正確な求積図の作成」
都市計画法第43条の許可申請には、敷地の範囲をミリ単位で特定した正確な求積図(測量図)を添付する必要があります。
当事務所では、事前協議用の書類作成と同時に、土地家屋調査士として隣地所有者の方々と立ち会いを行い、現地の境界を正しく確定させる境界確定測量を進めることができます。書類の準備と測量が足並みを揃えて進むため、タイムロスなく最短ルートで申請準備が整います。
3. 農地法(農地転用)とのスムーズな「同時申請」
もし対象となる土地や、道路に接するための敷地内通路(幅員3メートル以下)に、現在の地目が「田」や「畑」である農地が含まれている場合、都市計画法の許可に加えて、農業委員会に対する農地転用許可が必要になります。
松山市の実務ではこれらは同時申請が基本となります。行政書士の専門業務である農地転用と、調査士の専門業務である土地調査をセットで進めることで、複数の法律が絡む複雑な手続きも一本の太いパイプでスムーズにクリアできます。
第4章:ダブルライセンスだから実現するワンストップの安心Q&A
Q. 別々の事務所に依頼するのと、一つの事務所に任せるのでは何が違いますか?
A. 各手続きの連動性が高まり、全体のスケジュールを大幅に短縮できます。
許認可用の図面と実際の測量データが完全に一致しているため、行政の審査における書類の修正や手戻りが最小限に抑えられます。また、複数の窓口に同じ説明をする手間も省け、お客様の負担を大幅に軽減できるのも大きなメリットです。
Q. 建築確認が下りて、家が完成した後の手続きも任せられますか?
A. はい、完成後の最終的な登記手続きまで一貫して引き受けます。
建物が完成した後は、融資の実行などに必要となる建物の「表題登記」や、土地の地目を正式に宅地へと切り替える「地目変更登記」が必要になります。これらは土地家屋調査士の独占業務ですので、着工前の建築許可から完成後の引き渡しまで、最初から最後まで安心してお任せいただけます。
おわりに:松山市の建築許可申請は当事務所へお任せください
市街化調整区域における都市計画法第43条の許可申請は、土地の歴史(閉鎖登記や航空写真)を紐解き、現在の境界を確定させ(測量)、行政の許認可(都市計画法・農地法)をクリアするという、非常に複合的なプロセスです。
愛媛県松山市の「KEY測量登記事務所」は、【行政書士】と【土地家屋調査士】のダブルライセンス事務所です。
調整区域の土地調査から、境界確定測量、農地転用、都市計画法43条許可の申請、そして建築後の各種登記まで、すべてのプロセスを一つの窓口でスムーズに進めてまいります。
「市街化調整区域の実家に家を建てたい」「救済ルートがあるか調べてほしい」という方は、ぜひお気軽に当事務所へご相談ください。2つの専門資格の強みを活かし、お客様のマイホーム実現に向けて誠心誠意サポートいたします。