地震への備えや老朽化対策として、ご自宅の古いブロック塀を新しく建て替えるリフォーム。
松山市内でも、補助金などを活用して外構工事をされる方が増えています。
しかし、外構業者さんに「今までと同じ場所に、新しいフェンスを建ててください」と依頼する前に、絶対に確認しておかなければならないことがあります。それは「そのブロック塀、本当にあなたの土地の中に建っていますか?」ということです。
この記事では、土地家屋調査士の視点から、ブロック塀工事に潜む境界線の落とし穴と、工事を安全に進めるためのセルフチェックポイントをご紹介します。
工事前の危険度セルフチェック
以下の項目に1つでも当てはまる場合、
そのまま工事を進めるとご近所トラブルになる危険性(大)です!
- ☑️ 塀の足元付近に「境界標(コンクリートや金属の印)」が見当たらない
- ☑️ 今ある塀は、親や祖父の代に「お隣と費用を出し合って(共有で)」建てたものだ
- ☑️ 手元に、自分の土地の正確な形や面積がわかる「地積測量図」がない
- ☑️ 「昔からここにある塀だから、これが境界線だ」と思い込んでいる
【事例で解説】「今の塀=境界線」という思い込みが招く悲劇
「たかがブロック塀の工事でしょ?」と油断していると、思わぬしっぺ返しを食らうことがあります。実際に起こり得るよくあるトラブル事例を見てみましょう。
🚨 事例:せっかく建てたピカピカの塀を壊すハメに…
Aさんは、古くなった境界沿いのブロック塀を撤去し、自費で100万円かけて綺麗なフェンスを新設しました。基準にしたのは「古いブロック塀があった場所」です。
しかし完成後、お隣さんが土地を売却するために「境界確定測量」を行ったところ、Aさんが新設したフェンスが、お隣の土地に5cmはみ出している(越境している)ことが判明しました。実は、古いブロック塀の時点ですでに越境して建てられていたのです。
結果として、Aさんはお隣さんから「はみ出している部分を撤去してほしい」と要求され、泣く泣く自費でフェンスを壊し、セットバックして作り直すことになってしまいました。

専門家がお答えします!ブロック塀と境界線のQ&A
ブロック塀の建て替えにあたり、よくお客様からいただく疑問をQ&A形式でまとめました。
境界線より外側(お隣の敷地内)にある塀は、お隣の所有物です。いくら危険でも、勝手に他人の財産を壊したり作り直したりすることは法律違反(器物損壊等)になります。まずはお隣へ事情を話して改善を促す必要があります。
塀の真ん中に境界の線が通っていれば「共有」、自分の敷地内に収まっていれば「単独所有」の可能性が高いです。しかし、見た目だけで判断するのは危険なため、法務局の「地積測量図」などの公的資料と現地を照らし合わせて確認する必要があります。
外構業者様は建築・施工のプロですが、法律と測量のプロではありません。「大体」で工事を進めると後々トラブルになるため、少しでも境界が曖昧な場合は、必ず土地家屋調査士による「境界確定」を行ってください。
まとめ:安心な塀は、確かな「境界線」の上に建つ
せっかく家族の安全を守り、景観を良くするための外構工事が、ご近所トラブルの火種になってしまっては本末転倒です。
工事の契約を結ぶ前に、まずはご自宅の境界標の有無を確認してみてください。
愛媛県松山市を中心とした四国圏内で測量・登記を行うKEY測量登記事務所では、外構業者様と連携しての事前測量や、お隣様との境界立会いも承っております。
ご自宅のブロック塀の建て替えをご検討の際は、ぜひ「境界線の確認」について一度当事務所までご相談ください。